行きつけの居酒屋で漬物が出てきました。大人になってわかる美味しさがありますよね。この漬物は代表格です。子供の頃にはしょっぱいひなびた野菜のどこがおいしいのかと思っていました。ところが、大人になるとご飯に欠かせない、あるいは酒のつまみでも最高となります。いやむしろ味を知ることで大人になるというのが正しいのでしょう。そんな漬物を食べながら思い出した小学生の頃の記憶を語ります。
神戸で生まれ育った私ですが、スキーをします。今もシーズン中2、3回は札幌近郊のスキー場に出かけます。スキーを始めたきっかけは両親のすすめでした。小学生時代には毎年冬休みになるとYMCAのスキーキャンプに行っていました。参加者は子供だけです。いろんな学校から集まってきた小学生が5.6人のグループに分かれ大学生のリーダーが付きます。学校の外の世界を知る。それだけでも視野が広がりました。
行き先は長野県の志賀高原スキー場です。夜行バスに乗って到着は明け方です。雪をたたえた山々が朝日に照らされた光景は、その時のワクワクした気持ちと共に今も心の奥に残っています。
宿泊する旅館の売店にはお土産が並んでいます。母親に毎回頼まれていたのが「野沢菜漬け」でした。母親は幼少期を長野で過ごしていました。故郷の味です。小学生が買うお土産としては渋いですよね。他の子がお菓子やペナントをお土産に買う中で私だけが野沢菜漬けです(笑)。お土産を渡すと、とても喜んでくれました。その笑顔を見ながらスキーキャンプの思い出を話すのが冬休みの恒例行事になっていました。
我が家の教育方針は「可愛い子には旅させよ」でした。小さい頃からひとり旅をさせられました。その経験は自分の芯を作っています。両親に感謝するとともに、自分の子供たちにも受け継いでいます。居酒屋で出てきた漬物を食べながらふと思い出した「野沢菜とスキー」のお話でした。ひとり旅で一番の経験は小学3年生の時に行った「沖縄海洋博」です。この話はまたの機会にします。
今日はここまで。読んでいただきありがとうございます。