アメリカ旅行で得た「旅の心得」その二は「小柄な日本人であることに感謝せよ」です。欧米に旅行すると大柄な外国人に圧倒されることがありませんか?背も高いし横幅もあるアメフト選手のような体格の人がたくさんいます。特にアメリカでは生活習慣の違いもあるでしょうが男性も女性も私達の倍ぐらいの体格の人に囲まれます。その迫力にまず圧倒されます。でもよく観察してみると、それはそれで大変だなと感じます。飛行機の座席はエコノミーシートで満席でした。大柄な人はとても窮屈そうで、周りにも申し訳なさそうにしています。座席のテーブルを出しても膝が引っかかって斜めになっています。国内線ならまだしも国際線で10時間以上のフライトとなればキツイなあと可哀想でした。私ならアップグレイドするでしょう。
WDWでライド系のアトラクションに乗るときにも同じような光景をたくさんみました。3人掛けのシートに2人しか乗れなかったり、安全ベルトが締まらず別の席に移動させられたり。歩くのも大変そうな人もたくさんいました。WDWではそういう人のために電動車椅子を貸し出していました。入場列に並んでいると前後に必ずいたほど多く利用していました。こういうサービスが徹底されているのはさすがWDWです。街の中でも車椅子利用者を多くみました。これをどう見るかです。あくまでも個人的な見方ということで語ります。
日本人の私から見ると行き過ぎた肥満の人が多いです。社会的なコストは高くならざるを得ません。社会保障や生産性、飛行機の中やWDWでみたようにインフラの整備にもコストがかかります。もちろん彼らも健康に気を使っていないわけではありません。テレビCMを見ていると日本と同じく「健康で長生き、充実したシニアライフを」といった謳い文句がたくさん流れています。それでもこの違いを目の当たりにすると日本人は恵まれているという一面が見えるのです。大きいことはいいことばかりじゃありません。旅に出て外から見ると、健康保険制度なども含めて日本は恵まれた国だと実感します。
もちろんアメリカの人もみんなが不健康に太っているわけではありません。大きな体格を生かしている人たちもいます。デトロイトからオーランドへの国内線は夕方の便でした。ちょうどNFLの試合時間でした。しかもデトロイトのホームチーム・ライオンズがスーパーボールへのプレイオフを戦っていたのです。機内のストリーミング放送で半分以上の人が観戦していました。タッチダウンが決まるとあちらこちらから歓声が沸き起こりました。屈強な男たちがぶつかり合い、しかも俊敏に走る。強く大きなものへの憧れと尊敬がそこにありました。ビッグでグレイトなアメリカです。大きいこと強いことの正義も一面として見えるのです。
旅の心得「小柄な日本人であることに感謝せよ」
小さな日本の小柄な日本人が、ビッグでグレイトなアメリカやアメリカ人になろうとしても無理です。生まれ持った特徴をどう生かすかを懸命に考えた方が得です。そのためにも旅に出て他者との違いを知ることが必要です。今回の旅行で一つ気になったことがあります。日本人にあまり会わなかったことです。WDWでもです。もちろん円安の影響もあるのでしょう。それにしてもこれまでの私の経験の中ではないほど日本人に会いませんでした。特に若い人です。学生時代に生活費を削りバイトを掛け持ちして貯めたお金でバックパックで世界を旅した私からするとちょっと残念です。多少は無理しても外から日本を見るべきです。ステイホームはもう解かれたのですから。
今回はここまで。読んでいただきありがとうございました。次回をお楽しみに。