だいじょうぶマイフレンド♪という歌がありました。サビの部分しか覚えていませんが、なぜか心に残るメロディと言葉です。私と同年代の人は覚えているかもしれません。「だいじょうぶ」は「仮面忍者赤影」に出てくる青影の決め台詞でもあります。心配ないよ、まかせておけ、問題なし、安心してなどいろんな意味を含んでいる言葉です。日本語の曖昧さを象徴する言葉でもあります。YESかNOかはっきりしない返事にも使うことがあります。
例えば食事に誘われた時などです。「仕事終わったら、一杯どう?」「ああ、大丈夫です」はどっち?「お気遣い頂かなくても大丈夫です、また今度」なのか「予定空いてますので大丈夫、いけますよ」なのか。そんな言葉「大丈夫」のやりとりがあった出来事について語ります。
日本語教師の仕事を始めて3ヶ月が経ちました。クラスの学生ともいい関係ができてきました。授業では必ず一度はみんなが笑顔になれる場面をつくるようにしています。時には自分の失敗談を話すこともあります。しかし先日の授業では学生の皆さんに申し訳ない失敗をしてしまいました。雪でJRが遅れ、到着したのが授業開始直前になってしまいました。あわてていたのでカバンの中でコーヒーをこぼしてしまいました。少しの量でしたが、大事な期末テストの答案用紙を汚してしまいました。
そのことを授業の初めに話して謝りました。すると学生が口々に「先生、大丈夫です!」と笑顔で言ってくれたのです。感激しました。嬉しかったですね。「ありがとうございます」と心から学生に伝えました。そうして始まった授業でしたが、ここで次のハプニングです。授業が後半に入った頃でした。緊急地震速報です。スマホが一斉に音を出しました。学生たちは防災訓練をしています。何も言わずともすぐに机の下に身を隠しました。
こんな時、日頃は放送で安全確保を伝える立場の私です。今回は放送の呼びかけを教室の中で学生に向けて続けました。「頭を守ってください」「揺れが終わるまでそのままです」「落ち着いてください」そして「大丈夫です」
揺れがおさまるまで、落ち着いたトーンで「大丈夫です」と安心させることを第一に声をかけました。
「大丈夫」という日本語のやりとりがお互いの心をつないだ時間になりました。
今回はここまでです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに。これかもよろしくネ♪

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