みやながたり

日本語で世界をつなぐ アナウンサー、日本語教師、落語家、活弁士の宮永真幸のホームページ


らさろ

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時間だけはどんな人にも平等です。お金を持っている人だけ一日30時間使えるわけではありません。与えられた24時間をどうやって使うのか。ただ大地と空と音楽と人があるだけの時間を、今年も過ごしてきました。ライジングサンロックフェスティバル。略称らさろ。25回目の夏を語ります。

1999年にはじまった音楽フェスティバルです。石狩湾新港の特設会場で開かれます。途中コロナ禍や台風の影響などでやむなく中止となった年もあり、今年2025年に25回目の開催となりました。結果数字が揃った形ですね。我が家の毎年夏の恒例行事となっていて息子たちと一緒に10年以上参加しています。金曜日の昼にライブはスタートし、日曜日の日の出まで続きます。体力的にもハードなフェスです。雨が降ると最悪のコンディションです。それでも毎年参加するのは、ここだけの特別な空気があるからです。

ひと言でいえば、やさしい空気です。お互いを思いやる気持ちです。見知らぬ多くの人たちが音楽に包まれる時間。終われば何事もなかったかのように静かにそれぞれの生活へと帰っていきます。まるで蜃気楼のような場所がライジングサンなのです。決して与えられたのではなく、自分たちで作り上げる場所と時間です。それが一番の魅力だと私は思います。

そこは自分と対話する場所でもあります。どんな気持ちで今年のライジングサンを迎えているのかを確認しています。音楽を聴きながら、過ごしてきた一年を振り返っています。時に歌いながら、時に拳をあげならがら、時に芝生に寝転がりながら。
今年はとても心が軽く感じられました。大きな荷物を下ろせたような気持ちです。この一年で家族が増えたからなのか、自分の環境と心境が少しだけ変わったからなのか。「ひとまずお疲れさん。これからは、肩の力を抜いて楽しんでいこうぜ」聞こえてくる歌声や音色がそんな風に語りかけてくれるようでした。

最近、仕事と趣味で生成AIと付き合っていますが、痛みや疲れ、暑さや寒さ、汗や涙といった肉体を通じた感覚がなければ生きている実感はありません。これからますます音楽フェスのような、地べたを裸足で歩くような経験、体験が求められる時代になるでしょう。さあ、靴を脱いで駆け出しましょう。裸足の時代の始まりです。
来年はどんな心持ちで、石狩の大地に立っているでしょうか。

今回はここまでです。最後まで読んでいただきありがとうございました。これからもよろしくね♪


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