朝の情報番組で「新聞拾い読み」のコーナーを担当していました。慌ただしいスタンバイの中でスポーツ紙を含む各社の新聞を一気に読む技を身につけました。新聞一面を文字通り「面」でとらえて大まかな情報を仕入れます。朝刊ならざっと1分で大体の内容を掴み、その後に興味のある記事をじっくりと読んでいきます。
このブログで関心を持った記事についても綴っていこうと思います。
1月3日の新聞が届きました。アメリカがトランプ大統領になり、世界はどう変わっていくのか?石破政権は対応できるのか?など今年を占う記事が並んでいました。その中で興味を引いたのが「外国人材をどう受け入れて、共生社会をつくっていくのか」という趣旨の記事です。日本全体の人口が減っていき少子高齢化が進む中で、日本は外国人材との共生なしでは立ち行かなくなっています。
しかし、現状は厳しいのです。特定技能がスタート、技能実習生制度にかわって育成就労制度がはじまります。前進だとは思いますが、なにしろ相変わらずのスロースピードです。育成就労制度の本格運用は2030年といわれています。5年後!その間に日本と同じ課題を抱える韓国などはどんどん体制を整えています。加えて円安と低賃金により日本で働くメリットがどんどん減っています。お願いしても日本に来てくれない状況になっているのです。
とすれば、日本のメリットは何か?以前に留学生に話を聞いてみたら「安全な国だから」と答えが返ってきました。特に女性は親が強く望んだケースが多いようです。なんだかんだ言っても日本ほど政情が安定している国はありません。アジアでは、政治的経済的に不安定な国や地域が多いのです。その混乱を肌で知っている留学生や就労者も多くいます。
だからこそ、日常生活において安心安全を日本人と同じように担保しなくてはいけません。そこに立ちはだかるのが「言葉の壁」です。その壁を「扉」に変えるのが日本語教育ですが、その担い手がボランティア頼みなのが日本の現状です。そこに予算や仕組みを作ろうとする行政、企業は少ないのです。
今年度から登録日本語教員という国家資格制度が始まりました。(私は検定試験の資格を持っているので、移行期間中に現場で1年働いて申請すれば資格を得ることができます)しかし現場で日本語教師が、ふさわしい対価を受け取る仕組みとお金の流れを作らないと外国人材と一緒に働き、暮らす共生社会の実現は遠いのです。
今日はここまで。読んでいただき、ありがとうございます。